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2児のパパの子育て日記

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【気になったニュース】保育園にわざと落ちる人がいる?【子育て】

もときちでございます。

 

寝ても覚めても暑い日が続きますね。今日は曇りで風自体は涼しめですが、むしむししているので汗はかいてしまいます。汗っかきには辛い季節です。

 

昨日に引き続き今日も最近気になったニュースを勝手に考えていきます。

 

気になったニュース~保育園にわざと落ちる人たち~

 最近保育園に"落ちるために"申し込みをする人が増えているとのこと。

これは育児休暇制度のルールの問題と、待機児童問題が絡みあって発生しているように思います。

①育児休暇の期間

現在の法律を見てみると、育児休暇は

  • 原則1歳になる前日まで取得できる。
  • 例外やむを得ない理由がある場合は、2歳になる前日まで取得できる。

 という内容になっています。

これは通称「育児・介護休業法」という法律で認められている労働者の権利です。

 

子供が2歳になるまで育児休暇を取るのに必要な「やむをえない理由」とは、まさに「認可保育園に入れない」などの事情があること、ということになります。

 

2歳になるまでは付きっきりで子供と過ごしたい、という気持ちはよーく理解できます。本音をいえばずっと面倒を看たいものだと思いますが、仕事だって辞めたくないと考えれば、できるだけ長く、かといって仕事を忘れない期間として2歳まで、というのはよく分かります。

 

なのであえて絶対落ちそうな保育園に、しかも他の候補を挙げずに申し込みをするのでしょう。会社には保育園に申し込んだけれどもダメだったという証明が必要ですからね。不承諾通知をもらって会社に提出するために”あえて落ちる”という選択をしているのです。

 

しかしそんな人だけなのでしょうか?

 

個人的には、

そもそも原則の決め方が実情に合っていない

と思うのです。

 

②保育園入園の実情

現在全国的に待機児童問題が起こっています。

 

保育園は、本来は申し込めばいつでも入園できるもののはずです。

いつでも入園できる状態ならば、例えば子供が9月1日生まれの場合、育児休暇の原則からいけば、翌年の8月31日までは育児休暇を取得し、9月1日から保育園に入れて職場復帰をするようにすればよい、ということになります。

 

しかし、実際はどうでしょうか?

 

待機児童がいる地域では、保育園では定員の空きが全くないため、年度の途中から保育園に入園できる可能性はほぼ0です。

したがって、定員に空きが出る0歳の4月入園を目指さざるを得ない状況になってしまっています。

 

つまり、実際には9月1日生まれの子がいても、翌年3月31日までしか育児休暇を取れないことになってしまうわけです。

1歳になる前日までなどという悠長なことは言っていられないのが現状です。

 

生後数ヶ月の子供を保育園に預けるのは不安だから、わざと落ちて育児休暇を1年延長しよう。

こう思うのも無理はないのではないでしょうか?

仮にさらに1年延長しても、待機児童がいる限り、翌年の4月入園を目指すことになりますので、結局丸々2年間は育児休暇を取れないことになります。

 

③”わざと落ちる”ことの問題点

個人的にはわざと落ちたくもなる気持ちはよく分かります。

そりゃあ子供と一緒にいる時間は長く取りたいです。しかも育児休業手当てがもらえるわけですからね。我が家でも妻が育児休暇を取っているときには助けられました。

 

しかし、

内定しちゃったらどうするの??

とも思うのです。

わざと落ちようとする人は、競争率の高そうな保育園1つに絞り、他の候補園は書かずに申し込みをするのだと思います。

 

認可保育園は、家庭の事情を点数化し、その点数が高い人から優先して内定を出し、同じ点数の人がいると抽選になります。

実際には点数の高い人が少なく、同点者ばかりだった場合、内定してしまう可能性もあるわけですよね。

 

「落ちそうな保育園」としてしか見ていなかったばかりに、もしその保育園が通うのに適さない(遠い、など)保育園だったらどうするんでしょう?辞退するんでしょうか?

 

そうなると、本来入れるはずだった人はどうなってしまうんでしょう?

 

そう考えると、気持ちは分かるけれども、あまり賛同できるものでもない気がします。

 

④わざと落ちた人はその後どうなるか

無事(?)保育園に落ち、不承諾通知を手にした人は育児休暇を延長できることになるわけですが、本当にそれでいいんでしょうか?

 

というのも、認可保育園は

0歳よりも1歳の方が入りづらい

というのが現状です。

 

確かに、1歳クラスは定員が増えるところが多いのですが、0歳からの繰上げの子供がほとんどですので、枠として実質的に増える若干名になるはずです。

この枠に入れなかった場合でも、現在の制度ではさらなる再延長はありません。

あとは各会社の内部規定に頼ることになるでしょう。

法律はあくまでも「最低限これだけは労働者に保証してあげてね。」というものですので、会社独自でもっと労働者に有利な規定を作っているところもあるかもしれません。

 

しかしそうではない場合どうする予定なのか、きちんと考えているのでしょうか?

 

実のところ待機児童は、この1・2歳が1番多いと言われています。

 

そんな場合でも仕事に復帰しなければならないとき、考えうる手段は

  1. 若干名に賭ける
  2. 1歳からしか入れない保育園を狙う
  3. 認可外保育園に入園する
  4. 親や親族を頼る

こんなところでしょうか?

 

2.についてですが、実は1歳からしか入れない保育園というのも存在します。

しかし先ほど書いたとおり、待機児童の多くはこの年齢ですので、競争率が半端ではなく高いそうですよ。

 

そうすると現実的なのは3.の認可外保育園というところでしょうか。

認可保育園と違って空きが出やすく、入りたいときに入れるというメリットはありますが、保育料がかなり高めというデメリットが大きいです。

しばらく我慢して認可外に通わせて、次の年の認可保育園の入園を目指す、というのがいかにもありそうなパターンです。

認可外保育園に子供を通わせていると加点対象になるので、認可保育園に内定しやすくなります。

 

⑤待機児童の解消が第一!でも育児休暇ももっと柔軟にしてもいいのでは?

結局のところ行き着くのは待機児童問題です。

待機児童問題がまったくない社会なら、育児休暇も1年めいっぱい取ることもできるでしょう。そうすればわざと落ちるために保育園に申し込むことなどなくなります。

 

しかし現実問題として、そんなに早く待機児童問題はなくなるのでしょうか?

昨日の記事で待機児童がなくならない原因の1つとして保育士不足を挙げましたが、この辺の改善はそんなに早くはいかなそうです。

 

www.papamattari.com

 

 

そうすると、育児休暇制度をさらに変えていく必要がありそうです。

少なくとも育児休暇を取得できる期間をもっと柔軟にする必要があると思います。

ちなみに育児休暇の延長が2年になったのは去年のことです。

 

でも別に「やむを得ない理由」なんてなくても2年にできてもいいと思いませんか?

幅をもたせて労働者側に期間を選択させることができてもいいと思うんです。

労働者側だって育児をしたい気持ちはもちろん大きいでしょうが、仕事をしたい気持ちだって同じくらい大きいと思います。

 

少子化が深刻になっているというのにいまいち子育てしやすい社会にはなっていかないですね。